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zoom RSS 『海の底』 by 有川浩

<<   作成日時 : 2005/07/11 23:51   >>

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空の中、に続いて有川氏の作品です。やっぱりSFチックですが、こちらのほうがまだ現実味がありました。怪物云々よりも、全国規模で「ある大事件」が起こったときの、日本の脆弱さが浮き彫り担っているのが面白い。問題はちょっと離れるけど、日本は今「平和」と自己防衛と、戦力の有無とでゆれている。いわゆる自衛隊をはじめ、戦力の保持が必要かどうかという問題だ。そんな状態だから、「何か」あっても結局日本は何も出来ない。決断できず、しどろもどろしている間に当の戦争は終わってしまう。先のアラブ諸国での問題でそれは明らかだ。未だ日本は資金援助だけの国、として認識されているに違いない。へっぴり腰と思われてるかもしれない。と、いっても戦力を持つことがイコール、いいこととは決していえない。それはまた、別の問題だ。持たない勇気のほうが困難きわまるのだろうから。でもここではそこまで突っ込む話ではないだろう。
ようは、実際に日本にゴジラみたいのが現れたら、映画みたいに即座に自衛隊がでてきてズドーンと大砲を撃つだろうか?ということだ。そんな大胆かつスムースな決断が出来るとは思えない。いつだって総理も官僚も、お偉方は高いところで保身を第一に考えているだろうから。(ここまで言い切ってしまうのは卑屈かも;;)
日本人って、緊急事態が起きても「これが片付いたら、こんな対応したことにどんなクレームがつくだろう?」とか「国民支持率はあがるかな?」みたいなことを考えるところがある。全滅するだとか、あとがない、という観念がないのではなかろうか。侵略されることもなくのんのんと続いてきた日本というお国柄なのか、どこか「どうせそのうちだいじょうぶ」という楽観的な考え方があるように思う。
又脱線してしまった;; ここらで本文にもどさなくては。
「海の底」 巨大甲殻類が大挙海から押し寄せて人を襲い、喰う。避難する人民、逃げ惑う人々。逃げ切れずに潜水艦に閉じこもった子供たちと乗組員2人の不安と不満と憤りの交錯するやり取り。外の世界では自体の収集に向けて、警察、陸軍・海軍・政府・大人たちとマスコミ・・・いろいろな視点でこれを描かれる。簡単に言えば、子供たちの成長物語だけれども、そういう周囲の大人たち(警察や自衛隊やマスコミすべてを含めて)の脆弱さがある意味強いのではないかとも思う。
でも、これは素直に前者の意味で面白く読ませていただいた。スカッとしたラスト。青春モノとさえいえる、すがすがしさ。次回作も期待!

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内 容 ニックネーム/日時
空蝉草紙さん、こんにちわ。
「有川浩ムーヴメント」を求めて『海の底』の感想記事をUPしました、水無月・Rと申します。

空蝉草紙さんの記事は、水無月・Rの危惧していたけど、上手く書けなかった「日本の脆弱さを危惧する気持ち」について、余すところなく書いていらっしゃるので、嬉しくなり、TBをつけさせていただきました。

空蝉草紙さんの記事は、詳しくてご自分の意見があって、素敵ですね。水無月・Rも精進したいと思いました。
水無月・R
2007/02/20 21:19
ありがとうございます!誰も来ないような辺境の果てに良くぞお越しくださいました(笑)こちらもTBさせていただきました。どうぞまたいらしてくださいまし。
私なんぞ水無月さんの記事に比べれば他愛も無い文面です;; 用言豊かな水無月さんのブログ、参考にさせていただきます。
空蝉
2007/02/22 20:14

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