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zoom RSS 『生首に聞いてみろ』 by 法月綸太郎

<<   作成日時 : 2006/01/05 01:32   >>

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彫刻家の川島伊作が病死しその直後、彼の娘・江知佳をモデル(石膏型取り)にした石膏像の首が切りとられた。悪質ないたずらなのか、それとも江知佳への殺人予告か。名探偵・法月綸太郎の推理の行方は――!?(WEB KADOKAWAより)
石膏像は24年前の作品『母子像』の連作であり、かつてのものは母(妻)が娘(エチカ)を宿している時のもの。娘の石膏像が完成することでこの「母子」像は完成するかに見えたが・・・首切断。
そして彼女も又、行方不明となり、後日首だけとなった死体が郵送された。
エチカは死ぬまでの間、何をしていたのか?彼女の本当の母親は誰なのか?
父・伊作とそのかつての妻・律子、律子の妹とその夫・・・2組の夫婦の間が錯綜し入れ替わり立川利する人間関係夫婦関係・・・正直目が回る。メモ書きをしてしまった自分が情けない;;
非常に練ってあるプロット、関係図、ストーリーだと思う。

残念だったのはこれだけ練ってあるプロットなのにそこここに至るまでの各部分の乱雑さ・安直さ。
もっと丁寧なつくりにして欲しいと思う反面、それじゃ長ったらしくなって面白くなかったなんてことにもなるのかなぁと・・・。そう考えれば、ミステリーを楽しむという意味ではこれでいいのか。

あとは私はわりと人間の心情・感情・情緒を書いた文章が好きなので、殺害現場にせよ、エチカの犯人に会いに行くまでの心情や葛藤など、そういった感情的な部分ももっと入れて欲しかった。
全体的に「・・・だったことと思う」「おそらく・・・の時の彼女の気持ちはいかほどだっただろう」という感じの、第三者(主人公)からの視点で一貫している。だからどうしても揺さぶられるような感情移入が出来ない。あくまでもそれは私個人の好みの問題だが。

なんにせよ、面白かった。いろいろな意味でおもしろい。
親子関係、夫婦関係のこと。石膏像の首切りが予告殺人かどうかの真偽。
いずれも最後まで二転三転する事件の方向に、犯人の矛先に、動機の如何に、
私の弱い頭はてんてこ舞いした。
もちろん最初から怪しいと踏まれて出てくるような人物は白だろうと思っていたけれど(笑)

ちょっと勝手が違うかもしれないが、私がこの芸術家伊作に感じたのは
古典『絵仏師良周』=『地獄変』by芥川龍之介だ。
画像生首に聞いてみろ
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