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zoom RSS 『容疑者Xの献身』 by 東野圭吾

<<   作成日時 : 2006/02/26 02:32   >>

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遅ればせながら、直木賞受賞作を読了。さすが直木賞(よい意味でも悪い意味でも)半日かからず読み切れてしまう読みやすさだった。エンターテイメント部門としては、いい作品だった。
ミステリとしては「刑事コロンボ」型(つまり最初に犯行現場と犯人が読者に提示され、それを紐解いていく警察側の推理モノ)かと思っていただけに、スパッと私の予想を裏切ってくれた。
ネタバレになってしまうので詳しくはかけないけれど、作中、主人公の言葉にある、そして何度と泣く出てくる言葉が、「思い込み」「死角」ということ。(そういえばコロンボにも『逆転の構図』なんてのがあったなぁ・・・関係ないけど。)
思いこみによって死角を得ていたのは刑事だけではない。まさに私たち読者が最初の時点ですでに思い込まされていたのである。
根底からくつがえされた。降参。 
先日読んだ東野の作品、『秘密』もそうだったが、最後の最後で読者をきれいにひっくり返す。
とても読了感さわやかに裏切ってくれるので、私としては東野スタイルにますます好感。
と、言うようにミステリの手法としてはなかなか面白い・・・けれど、何が腑に落ちないかって、
あちらこちらに見られる『ご都合主義』が気に食わない。
また、殺害したこの女の感情や思考回路が読み取れない。彼女の生い立ちが余りにありきたりの不幸人生で、それが傍観的にさらっと書かれてしまっているからなお更だ。
こういうさらっと書きが直木賞の直木賞たるところなんだなと思ってしまう。
その代わり、その分主人公を取り巻く男たちは、いい。彼らは最終的に、それぞれ「友」を喪失してしまうわけだが、それでも自分のなすべきことを成し遂げた。友に、最後までともであろうとし続けた。
主人公にいたっては殆ど感情や性格が主観的に(一人称)書かれていないにもかかわらず、読者はおそらく皆、彼の人となりを把握できたはずだ。
 

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