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zoom RSS 『クロスファイア』 by 宮部みゆき

<<   作成日時 : 2006/03/04 18:25   >>

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画像もともとサイキックモノやアクションモノは読まないのだが、私の大好きな宮部みゆきの作品、しかも友達が進めてくれるのだから読まずには置けない、ということで一読。
こういうのはちょっと・・・と思っていたが、読んで読んで、読み進んでしまった。
こういうのを「読ませる」力というのだろう。単純に、面白かったのだ。
飛びぬけてよかったとか、面白いとか、はらはらするとかではないが、一気に読めた。
特異な能力を持つ能力者たちが、自分の特異性は何かの使命を帯びている→正義のために使わなくてはいけない・・・という、まあ、ありがちな新興宗教じみた心理が彼らにはある。
彼らは、悲惨な幼少期を送っていたり、不当な評価を受けている過去を持ち、
きっと世界を、「普通の人」を憎んでいる。制裁を与えることで自分自身を懸命にアピール使用としているように見える。
自己顕示欲、正当性の要求を求めるもの。
自分の生きる意味を、生きる価値を力に求めるもの。
人間だれもが「自分は選ばれた人間だ」といった陶酔を起こす可能性があり、
同じ身の丈、同じ星の下に生まれた同士を求め、時としてそれは選民思想のような形で現れる。この作品に関して言えば、彼らは制裁を与えるもの、世の中を洗浄するもの、統制者として君臨することが出来る王国を欲しているのかもしれない。
彼らの目に、私は『DEATH NOTE』のライトを思う。もっとも、彼(ライト)が欲しているのは
あくまで個人的な神の座であって、仲間・国ではないのだが。
結局、淳子(主人公)の願いである、安心できる場所、かえる場所、心許せる場所は見つからなかった。自分が人を傷つけてしまう凶器であり、安息の地を見つけることが出来なかった淳子。やっと見つけたと思った場所は偽者だった。
けれど彼女は最後に、自分が根源を絶つことで、かつての自分と同じ少女に思いを託すことで報われる。彼女が守ったものが、残った、それがひとつの救い。

この作品の中で一番私が心に残った一文を。
「幸せというのはいつだって点なんです。なかなか線にはならない。
それは真実も同じですがね。」


クロスファイア(上)
クロスファイア(上) (光文社文庫)

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