■空蝉草紙■

アクセスカウンタ

zoom RSS 『煌夜祭』 by 多崎礼              

<<   作成日時 : 2006/12/30 11:16   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

画像
ノベルズ、しかもファンタジー・・・はあまり好きではない私がなぜこの本を手に取ったかというと、「語り部が伝え歩くフォークロア」が軸になっているという書評を見たからだ。
なんとなく民俗学を思わせる書評だったため、そして安かったことも幸いして(笑)買ってみた。
当てが外れて、しかい面白かった! 最初は「やっぱりノベルズってこの程度のか・・・」と
感じたし、軽い読み物だと思い読み進めていたが、話が進むにつれてどんどん引き込まれていく。素直な文体、素直な構成、わかりやすいファンタジックな物語といってしまえばそうかもしれない。純粋なタッチで描かれた悲しく語り紡がれる胸つままれるような物語だ。

そう、これは小説だとかファンタジーだとか言うのではなく、『物語』というにふさわしい、
純粋な「語られたある話」なのだ。
こうした、魔物や妖怪が「なぜ不死身なのか、なぜ生まれてきたのか?」と自問自答し苦悩する姿を描いたストーリーはよく見受けられる。
往々にしてそれは誰かに出会うためであったり、自分自身が生きていることに意味があるというような話に行き着くのだが、今回は少し違う。 
歴史の一章を、ある物語を、ある人が確かに生きたのだという証拠を、語り継ぐことに存在価値がある、使命である。
なんて悲しくて、優しくて、大きな感情なのだろうと思う。
タッチは軽いかもしれない。本は読みやすく分厚い小説を好まれる方には物足りないかもしれない。けれど私はこの物語がより多くの読者に語り継がれることを願わずにはいられない。

<あらすじ>
十八諸島の世界を巡り、世界各地で話を集め、他の土地へと伝え歩く。それが我ら語り部の生業。冬至の夜、我らは島主の館に集い、夜を通じて話をする。それが煌夜祭―年に一度の語り部の祭。お話ししよう。夜空を焦がす煌夜祭の炎壇でも照らすことの出来ない、真の闇に隠された恐ろしい魔物の物語を…廃墟となった島主の館で、今年もまた二人だけの煌夜祭が始まった―!第2回C・NOVELS大賞受賞作。 煌夜祭
煌夜祭 (C・NOVELSファンタジア)

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
『煌夜祭』 by 多崎礼               ■空蝉草紙■/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる