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zoom RSS 『背の眼』 by 道尾秀介

<<   作成日時 : 2007/04/21 21:28   >>

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なかなか面白い作家を見つけた、けれど京極堂の二番煎じかな? といったところ。
京極堂シリーズの・・・警部を除く3人の得意技(笑)をそのまま拝借したような人物が主要メンバー。職業までかぶっているのだからしょうもない。 ただこの著者の方が和気藹々としているし現実離れもしていない会話だし、時代も現代だ。だからずっとソフトで読みやすく安心して読み進められる・・・悪く言えば軽いノリ、よく言えば読みやすい、だ。
面白いのが時代は確かに現代なのに(なんせ携帯が使われている)、どうにも金田一シリーズのような・・・少しズレた位置、昭和のようなノリがある。舞台が田舎だからだろうか。
そしてコロンボのような出で立ちの描写。
いろいろあるが、結論。この作者はミステリーが大好きでミステリオタクで、読みまくっているうちに自分も書きたくなっちゃったよ、っていう感じがにじみ出ている。
きっと書きたくて、披露したくて、この世界に浸っていたくてたまらないのだろう。
しかしそれは悪いことだとは思わない。何より私もそうだから。(小説書いてないけど)
でももう一歩、一から自分で考え出したプロットでないとそのうちネタが尽きるよ、思う。
今度はあれのマネ、今度はそれのマネ、ってな風に思われてしまうのはもったいない。

さて本題にはいろう。
ホラー作家・道尾が旅先で不気味な声を聴き東京に逃げ帰る。「霊現象探求所」の友人・真備に相談する、彼もまた背中に二つの眼が写る、自殺した4人の生前の心霊写真を持っていた。真備は霊が存在するという証拠を求めて、助手の北見も加わり再び白峠村に向かう。そこには未解決の児童連続失踪事件があり、自殺者の背中に現れた眼は最初の被害者の子供の目に似ている・・・。村に伝わる神殺しをモチーフに取った「天狗伝説」も加わり、事件は過去から現在へとつながりを見せていく。(第5回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞作。 )

先にも書いたが、出てくるモチーフ、題材が歴代ミステリに使われ既に手垢の付いたものを寄せ集めた感がある。過去の面白いところをイイトコ取りしているのだからつまらないわけは無いのだが、いや、実際読みやすくしてあって面白いしありがたいのだが、なにしろ新鮮味が無い。本格ミステリーだといってしまえばそれまでかもしれないが、それにしても中途半端だし。
村の伝説、民俗学による講釈、それに引き摺られる人間の弱さ、精神薄弱な人間がとる行動とその副産物、途中からもこうなるであろうなという予想がついてしまうのが残念だ。

言い回しというか、話運びが最後の方など特に京極堂そっくりだ。憑き物落しまで・・・;;
もうすこし独自の題材を作り出して、絞り込んで書いてくれれば、非常に面白い、私好みのミステリーを書く作家の誕生だと喜びたい。
この作品だと堅苦しくなく京極堂の入門書として読める、という感じがしてしまう。
とはいえ、私が読んだのはこの作品のみ。他作も読んでじっくり成長振りを拝見させていただこう!と思っている。さて、次はどの作だ?


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