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zoom RSS ミニシアター映画:『ボルベール<帰郷>』 

<<   作成日時 : 2007/09/15 01:53   >>

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突然だが私はスペインが好きだ。どれくらいかって、日本の次くらいに好きだ。
外から見る立場で、国として考えるならおそらく世界で一番好きな国。
あの殺風景なほど真っ白な壁に囲まれた街並み、血塗られた歴史、厳粛な宗教(カトリック・キリスト教)・・・これほど禁欲的ストイックな風土にありながら、それに反発するかのように熱情を怒りにも似たパワーを秘めた人々がそこに居る。

そんな土地で生まれた女達の痛々しくもひたすら懸命な人生が描かれる。
波乱に満ちた人生を経て、現状と家族とから逃げて飛び出して、それでもいつか必ず古巣を思う・・・そして「ボルベール=帰郷」。家に、母の元に、愛する家族の下に帰る彼女達の姿はおろらく人間に共通する本能だ。
私自身けして上手くいっているとは言えない家族の中でこれを書いている。
いつか何も解決しないままこの家をでるのだろう。しこりを残したまま逃げるように出て行くのかもしれない。
今はまだ言葉に出来ないから。今「ここ」に居る間は「ここ」を見ることが出来ないから。
人はそこを飛び出て逃げて一人になって、そうして初めて外から「ここ」を見つめることが出来るものなのだ。どんな美しい絵も優しい言葉も、あまりに近すぎると何が描(書)かれているか解らない。だから一歩出て遠くから見直してみる。

例えば母が、私が一人だと感じていた時にどれほど近くに居たのかということを。
例えば私が放ったコトバや行動が、どれほど彼女を傷つけたのかということを。
今私と彼女がどれほど遠い距離に居るのかということを。
それがどれほど痛く切なく寂しく、いとおしいのかということを。

家族っていうのは口に出さなくても解って欲しいと甘えてしまう。それが当たり前だと想いがちだから。けれどそんな家族だからこそ、口に出して言葉に行動にして伝えなくては何も始まらないことがある。家族だからこそたまらないことがあり、親子だからこそ見つめなおす時間と距離が必要なことがある。この世で一番近くて見えない存在だからだ。

だから遠くから見て感じて考えて、人は望郷し、「帰郷」する。かつての心に帰る。
そんなことを思い出させてくれた素晴らしい作品だった。


加えていうならば。 映画として素晴らしく美しくカッコイイ色彩だった。
あの華のある主人公、それに負けず劣らず原色バリバリの鮮やか花で飾られるエンディング、彼女の歌う涙と熱のこもった歌「ボルベール」。
サスペンス映画か?と思わせるようなくらいBGMを抜かせば言うことなし。
なにしろ主人公がカッコイイし美人でグラマー!あの谷間!(笑)

ミニシアターでありもうすぐ終わってしまう上映だが、ぜひぜひ観にいって欲しい。

映画サイトはコチラ>>http://volver.gyao.jp/




ボルベール (ランダムハウス講談社 ア 3-1)
ボルベール (ランダムハウス講談社文庫)

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