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zoom RSS 『宣戦布告』 by 麻生幾

<<   作成日時 : 2007/09/23 01:12   >>

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まず思ったこと。日本人というのは自虐的なことほど雄弁に語る。隣の国でもその又隣の大陸でも愛国心に燃え民族自決を訴え、自国民の自国における同胞と国のための戦争や革命を経験している。それはヨーロッパにおいてもしかり。アメリカにおいてすら(語弊があるかもしれないが)奴隷達の地位獲得・・・シビルウォーという歴史がある。
日本には革命も植民地化したことも、無い。戦後アメリカの保護に入ったにしても、けしてアメリカ人が人口の比率を脅かすにすら至らなかったのだから。

だからだろうか、日本人は自国を自慢することが苦手であり、逆に自国と自分を卑下して最悪の場所からどれほど「マシ」になったかを計って安心する。
そんなだから自分の言動にも地位にも決断にも、自信はおろか責任すらもてない。歴代の総理大臣をみよ、現在の政権を見よ、記者会見のたびに言った言わない、聞いた聞いてないの押し問答水掛け論をくり返す不毛な時間が国会で、記者会見で、NEWSで繰り広げられている。予想しうる最低最悪のところに目標や基準を置くところから始める日本人は、常に過去の失敗や「お手本」と比べ比較し「よりよい」解決を探ることに奔走し、自らが「最初の人」となり一番切って走り出すことは、決して無い。「前例」と「絶対多数=満場一致」を大切にするからだ。

本書はそのものがなしいほどの情けない日本人を浮き彫りにしている。
北朝鮮の11人の殺しのスペシャリスト達が原子力発電所を狙い上陸した。混乱する警察と報道と政治家達を嘲るように次々と増える被害者と死体の数。しかしこの国日本は、完璧な条件が揃い「上の了解」が下ろされるまでは発砲することも反撃も満足に身を守ることも出来ない「自衛隊」というマネキンしかもっていない。

北朝鮮による「テポドン」が発射されるか日本に向かっているか、そんな報道があったことすら懐かしい。あれほど切迫していた時でさえ、お茶の間の空気は変わらずTVの前の私は平気で昼飯を食い、お笑い番組にチャンネルを回していた。
日本人が危機感が無い、というのは今に始まったことではない。しかしそれを正当化するのでも反対するのでもなく、ただただ「こんな国なんだからしょうがない」「しょうもないよね、日本って」と諦め悲嘆し、果てはウチ(日本)なんてこんなだよ〜っと自虐的になるのだけはどうにかしないといかん、と思う。

総理が辞職するに当って最後に放った言葉がすべてを物語っている。
この日本の現状も、その日本にいきる日本人がこの国をどう思っているかも。
ここがへんだよ、日本人。あの本が売れたのはまさにこの国だからだろうと今さらながらに思う。

加筆完全版 宣戦布告〈上〉 (講談社文庫)
加筆完全版 宣戦布告 上 (講談社文庫)

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