![]() 九段坂の春 北鎌倉の夏 浅草寺の秋 那智瀧の冬 と春夏秋冬に章が分かれており、各章が独立しているようで薄く広く繋がっているオムニバス形式?のシリーズ番外編。 といっても本編を殆ど読んだことがない私にとって、『毒草師』に登場した御名形くらいしか知らないのだが。そんな初読みの私でも十分楽しめる作品だった。 すべての章を通じていえるのは恋とその破局とだ。 初恋に始まる「起」の春、鎌倉の南北朝時代を背景にめまぐるしく推理が錯綜し若者達の盛んな会話が熱い「承」の夏、老人の語「件(くだん)」やご本尊の性的な本来のイワクを軸に鎌倉から浅草寺へと話が「転」ずる秋、すべての散らばった箇所が集「結」し恋に始まった物語が一人の女の語りによって終「結」する冬。 各章とも面白く、民俗学ミステリーとしても・・・というか歴史学的にも(あまり日本史に詳しくない私などには)今日意味深く読ませていただけた。 難点を言えば、「夏」が弱かったように思う。ここがなくても全体がまとまってしまうくらいに。 あとは 普通一般高校生がこんな年号やら人の名前やら出来事やら・・・ましてや本尊の名前やらまで暗記してるか!って突っ込みたくなるくらい。 NHKの放送大学の講師でさえTVの前でカンニングペーパー読みながら放送してんだぞ(笑) これだけのことが言える高校生に会ってみたいものだ・・・ しかし話し運び、読ませるストーリーはさすが。シリーズ化しているだけある。 やはり本編を読んでおかなければ!と思うほどには面白かった。 QED~flumen~九段坂の春 (講談社ノベルス タS- 20)
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浅草寺
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