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zoom RSS 『夜明けの街で』 by 東野圭吾

<<   作成日時 : 2008/08/25 09:43   >>

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不倫の話・・・なんてのには今まで興味も無かったし読む必要も感じなかった。
本書の主人公・渡辺も、相手である女性・秋葉も、またほとんど多くの人間がそうに違いない・・・と願いたい(笑)
が、本の些細な出来事、ちょっとしたきっかけで人の心は遊びだし、滑り出したらとまらない滑走路は何かにぶつかりクラッシュするまで加速する。
「出逢ってしまった」「本気だったら仕方ない」
そんな慰めの言葉を言い訳に彼はどんどん深みにはまっていく、そのあまりに幼稚で単純であっけない様は小説的には物足りないが、現実はこんな程度のものだろうとかえってリアルに感じた。
リアルなあっけなさ・・・そう、正直に言うと東野作品の中では珍しく、泣かせる・・・感動させる苦悩が何一つ無いのである。

前半はそんな感じだ。そして後半、彼女の家が時効をまもなく迎える殺人事件の現場であったことが彼の気持ちに小さな釘を打つことになる。きっかけが些細なものなら壊れるものもなんとかんたんなものだろう。
小さな不審はやがてその関係者や刑事に出逢うたびに大きく膨らみ、小さな心のヒビはやがて繕いようの無い割れ目となる。ひたすら彼女を一途に追い離婚まで考えた男があっという間に尻込みし、最後全てが明かされた時には・・・もうそこには何も残っていない。全て割れ目に飲み込まれてしまったかのようだ。

そして全体にやたら現れる言葉が「覚悟」である。
ミステリーにせよ恋愛にせよ、不倫にせよ。何か大きなこと、ことに悪いことをしでかすには人間覚悟がいる。
彼は彼女との不倫関係を続けるにあたって、いくつもの覚悟を繰り返している。
サーフィンをするかどうか、食事を共にするかどうか、SEXをするか、イブの夜をすごすか・・・
妻や子供への裏切り、嘘、彼女の過去を知る覚悟・・・
いくつもの覚悟を強いられ、そのたびに彼は覚悟を決めて、それを乗り越え求めたものを掴んでいる。
ただひとつ、彼女そのもの以外は・・・。

はっきり言おう。あまり実の無い物語だ。
ただそれはこのリアルな世界、現実の世界にあふれている描写であることの証明でもある。
身に覚えのあるその読者には、なかなか興味深い、そうそう、そうなんだよ、と頷きたくなる心理描写であったのだろう。
私にはおそらく今もこれからも関係の無いことであろうけれど。いや、そう願いたいけれど。




夜明けの街で
角川書店
東野 圭吾

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