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zoom RSS 『放課後はミステリーとともに』 by 東川篤哉

<<   作成日時 : 2011/05/16 17:35   >>

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電車の吊り革、雑誌の読者評、「TVで紹介」「各誌絶賛」などという世間の言葉に惑わされて東川氏の作品に興味を惹かれたのがことの始まり。
そしてどうせなら最新刊を読もう、と思って手に取ったのが本誌である。

世界中ブーム(「世界の中心で愛をさけぶ」ブーム)の時も思ったことなのだが、世間一般の、文学に対する評価基準はまだまだ低いと痛感した。
もちろんこれだけ「絶賛」されている作品なのだ。万人受けする、軽い読み物で、短時間で面白くその場を気楽に楽しめるという意味ではエンタメ作品として優秀なのだろう。というのも内容が、本当に善くも悪くも軽いのだ。

主人公はそしてエアコンのような名前を持ち自らを「ぼく」と呼ぶ、少々自信過剰気味な霧ヶ峰涼という女子高生。野球好きで広島カープをこよなく愛し、あるんだかないんだかよくわからない人数不明の「自称探偵部」副部長を勤めている。

日々起こるちょっとした事件や不思議な出来事を、探偵気取りの涼が解決していく、いや解決しようと駆け回るのだがこの探偵どうにも抜けているし頼りない。
行動力は有るのだが、詰めが甘くてけっきょくのところド素人である。

先輩や後輩、友人や先生に振り回されたり教えられたりしながら事件はどうにかこうにか解決していく訳だが、謎解きやミステリーというよりはナゾナゾである。
全て涼の一人称で語られているためどうしても犯人側の心情とか過去、犯行に至る様々な動機につながる諸々のことがちっとも見えてこない。
短編集なのだから当たり前といえば当たり前だが・・・もう少しどうにか掘り下げられないものかと思ってしまう。
なにしろ、涼以外の感情なんてどこにも書かれていないのだから;;

ただしこれは逆にエンタメ小説としては、(主人公に惚れ込むことさえ出来れば)かなり魅力的な作品なのだろう。
涼という単純明快、ボーイッシュでちょっと抜けてる女の子、が振り回されたり活躍したりする学園モノとしてはきっと面白いのだろうと思うのだ。

本格ミステリを期待せず、軽くパラッと気軽に楽しめるエンタメ小説。
文壇に置ける「世間が絶賛」する作品への道のりは、まだまだ狭くて広いようである。

放課後はミステリーとともに
実業之日本社
東川 篤哉

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