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zoom RSS 『ビブリア古書堂の事件手帖』 by 三上 延

<<   作成日時 : 2011/12/20 13:17   >>

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小説でいえば大崎梢『配達あかずきん』と漫画でいえば芳崎せいむ『金魚屋古書店』、更にいえばことに男性読者を喜ばせるであろう(笑)薄幸の美少女、しかも眼鏡ッ子がヒロインというありそうでおそらく存在し得ない良いとこ取りの設定である。

とはいえ主人公はあくまでも就活中の大学卒青年、五浦君。
幼い頃に本をこよなく愛した祖母の本を勝手に触れた際、手酷くしかられたことがトラウマとなり本を読みたくても読むことの出来ない体質である五浦だったが、その祖母の遺品である夏目漱石全集を鎌倉の片隅にある「ビブリア古書堂」に査定依頼したことから入院中の店主・栞子との交流が始まる。
彼女は酷い人見知りで接客も話すこともままならないが本の知識は京極堂なみに膨大(笑)で、観察力も推理力も人並みはずれている。一度本の話となれば目を光らせ生き生きと話しだすという、これもある意味ツンデレキャラなのだろうか、とにかく魅力的な美少女である。

さて、内容がミステリであるかぎり詳しいことは書くまい・・・といっても推理小説というには分かりやすく予想のつきやすい謎解きなのでミステリーというよりはストーリーを、そして人物関係、本と本に関わって人が人と作り出してきた物語を楽しんでほしいという作品だろう。

まず持ち込まれた五浦の祖母の遺品。ビブリア古書堂を介してこの本を売っていった(本に書名をした)最初の持ち主への想いと、その書名に「夏目漱石」の書名を書き加えた人物、そして全集全てを揃い持っていた祖母の想い。そうしたことが家族で唯一身長の高い主人公の出生と祖母の秘密に繋がっていく。

主人公の出生の秘密が明かされても彼の「本を読みたくても読めない体質」は変わることは無く、それからもビブリア古書堂でのバイトも、栞子との微妙に近い関係も続いていく。
本書にはおそらく今後の主要メンバーとなるであろう人たち、セドリ屋や同業者、本好きの友人?など個性豊かなキャラクターが回を追う毎に登場する。
その登場も、まあ盗難の被害者と加害者でビブリア古書堂に捜索の協力を依頼したのがきっかけという、なんとも印象的な出で立ちだ。

人並みはずれた推理力と膨大な古書の知識で、本のこととなるとたちまち人が変わったように積極的な言動にうつる栞子について、主人公が抱く不安も今後の大きなキーポイントなのだろう。
つまり、よかれと思ってのこととは言え、全てをありのまま伝えること。
自分の思う通りの展開に無意識のうちに導いてしまっていること、その力が彼女にはあるということだ。

推理物としては分かりやすいし読み応えという意味では薄いかもしれない・・・がなんにせよ、これはかなり面白い!と古書好き本好きキャラ好きの私としてはいわざるをえない。
現在まだ2巻までしかでていないので、続きが気になる作品である。

(Amazonより)
鎌倉の片隅でひっそりと営業をしている古本屋「ビブリア古書堂」。そこの店主は古本屋のイメージに合わない若くきれいな女性だ。残念なのは、初対面の人間とは口もきけない人見知り。接客業を営む者として心配になる女性だった。だが、古書の知識は並大低ではない。人に対してと真逆に、本には人一倍の情熱を燃やす彼女のもとには、いわくつきの古書が持ち込まれることも、彼女は古書にまつわる謎と秘密を、まるで見てきたかのように解き明かしていく。これは“古書と秘密”の物語。
画像

ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)
アスキーメディアワークス
2011-03-25
三上 延

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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
軽やかなミステリーが古書を引き立ててます。

そして取り上げられてる古書が読みたくなってきます!
この本は最高ですね。
まだ2作目を手に取ってないので、これは読まねば。

しかし、作家さんがみんな古書に精通しているとは
思わないし、すごい調べたのかな?
と思って三上さんをググッてみたら、
古書店や中古レコード屋さんでバイトされていたりしたんですね。
そのほかにもイロイロ性格分析してるサイトで
まとめて書いてありました〜。
http://www.birthday-energy.co.jp
トニック
2011/12/23 21:23

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