『3652 伊坂幸太郎エッセイ集』 by 伊坂幸太郎

私はあまりエッセイとかノンフィクションを読まないし本でも音楽でも、その作り手の素顔に迫ろうなどと思わない。作品が面白ければそれで十分なのだが、伊坂氏の作品のように作品構成はもちろんのことそれ以上に描かれる会話や日常的仕草が面白いものを書ける作家に関しては「こんなおもしろい会話を考えだせる人ってどんなひとだろう?」とつい想像してしまう。 …
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『櫻守』 by 水上勉

この本に出会えて良かったとか読んで大きな感銘を受けたという本はまま有るが、日本人で良かったと、こと櫻というただ一つのものにつけ、共感できる、心で感じることが出来ることにこれほど感動を覚えたことはなかった。 ひとことにサクラといっても、櫻にはその時代、土地と人々により様々な意味と歴史とドラマが有る。 かつて花といえば梅であったが歌に読…
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『おさがしの本は』 by 門井慶喜

図書館戦争以来だろうか。小説に漫画にと図書館や古本家を舞台としたミステリが随分多くなった気がする。(最近で言えば「ビブリア古書堂の事件手帖』が記憶に新しい。) おくればせながら私が読んだのは最近だが、本書がちょうど今出版されていたらこの流行?に乗じてもっと話題になったに違いない、そう思わせる内容と蘊蓄の深い、奥行きのある、面白い作品で…
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『金持ち君と貧乏君』by 秀良子

今やBL(ボーイズラブ)が堂々と書店でスペースを取っている。しかもかなり過激な内容で。 BL好きの腐女子としては嬉しいことこの上ないのだが、大衆化&一般化するということはその分幅広く容易く刊行され行き渡るということでもある。当然厳選された物だけではなく駄作も内容の無い物もでてくる。 ジャンルがジャンルだけにこうした物はともすれば過激…
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『雪が降る』 by 藤原伊織

若いなりに悩みながらも自分のことで手一杯、好き勝手生きて来た青春の10代。 社会や世界というシステムに組み込まれながら世間体に折り合いを付けるすべを身につけた20代。 そして私は今、30代。年輩方からはまだまだ若造と言われそうだが、それでもそれなりに人生とか自分の現実的な立場や将来を考えるようになった。 そしてこの作品を読み、人生…
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「上から目線」の構造 by 榎本博明

名著『菊と刀』以来、日本人の文化は恥の文化であると自他ともに称されてきたが、最近は恥を忘れた日本人、日本人らしさの崩壊、などの声が高い。 同時によく耳にするのが草食男子、父親(世代)の権威の失墜、コミュニケーション不足、そしてゆとり教育世代の若者は・・・という苦笑いではすまない葛藤を抱えた中年の苦悩である。 一昔前は影で年長者(…
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「オジいサン」by京極夏彦

京極氏には珍しい、ミステリでもホラーでもなくお笑いエンタメ系でもない・・・独り身で理屈屋、72歳のおじいさん、益子徳一による一人称の物語だ。 時間軸で考えれば彼の回想をふくめると非常に長いスパンを含んだ物語、けれど彼が繰り返し言うように 「老人の1秒は長く、1年は短い」  彼のたった1日と数日前の記憶は本書1冊にまでふくれあがり、…
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