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zoom RSS 第178回刑事吉永誠一・涙の事件簿2 「帰れない遺骨」

<<   作成日時 : 2005/12/07 01:48   >>

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久しぶりに良いものを見た。TVのミステリー番組で涙しそうになったのは久しぶりだ。
犯人はなんとなく途中からわかってしまうしミステリーとしては殺人の運びに芸がない。
しかし犯人を殺人に追い込ませたモノが、実は悲しすぎるほどに
私たちの身の回りにもひしめいている。
「そうせざるを得ない」状況。
そしてそれを強要する「世界」があるということだ。
そしてそれがどんな良いなのか、私にもわからない。
と同時に、犯人をかばう悦子の心の中に葛藤しせめぎあい続ける複雑な思いがあることは、
犯人へのせめてもの救い・・・といいたい。
あまり書くとネタバレになってしまうので、この辺でちょっと口をつぐもう;;
ただただ、このストーリーは、「そうすることしか出来なかった」人々の人生の一部である。

殺された男古川はノミで心臓を刺された即死だったが、その遺体は胸の前で両手を組み、ノミを握っていた。しかも彼は末期の肺がんで、病院を抜け出してきた矢先だったという。
古川の娘・悦子は父親の遺体引き取りを拒んだ。 10年前、父・古川は酔った勢いで会社の社長に致命傷事件を起こし、3年後に失踪、母は苦労の末5年前に死亡。さらに悦子はその事件のために出世機会を失った夫と離縁する羽目になったという悲惨な運命を生きた。
捜査が進む中、別件、ある高層マンションで男(太田)女が青酸カリで死んでいたのが発見された。
密室での自殺に見えたが、その部屋の中には古川の殺害記事の切抜きと、佐伯和久という設計者の建物の雑誌の切抜きとがあった。
そしてこの佐伯こそが実は悦子の10年前離縁した夫だったことが判明する。
マンションの男女は誰に殺されたのか?古川との関係は?古川の娘のもと夫佐伯との関連は何か?3点をつなげるものは10年前の過去と現在にまで残った遺恨の傷跡だった・・・。


古川も、娘の悦子も、その夫だった佐伯も、それぞれがそれぞれのためを思って、
10年前も10年たった今もけん制しあうように生きていた。
彼らは悲しいほどに、距離を置くことが、けん制することが平穏無事を作り出すということを
知っていたに違いない
一人が歩み寄ってしまった時、均衡が崩れ、一気に10年前が掘り起こされてしまった。
私たちの間にも、意外とこうした危うい均衡・関係があるのかもしれない。
それはいつ何がキッカケで壊れるかも、わからない。
人間の心は、人との関係はいつの世も、何年たっても動き続ける。止まらない。
接点があったとき、そこから又歩き始められるか、前の接点まで戻ってしまうか。
人間は歩き続けなくてはいけない。

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