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zoom RSS 『晩夏に捧ぐ』 by 大崎梢

<<   作成日時 : 2007/09/29 01:09   >>

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『配達あかずきん』で一気に人気を飛ばし、とうとう2巻・・・シリーズ化することになった、いや、なっていたとは知らなかった。
古本屋で見つけて思わず衝動買いしてしまったが、なんとも微妙な読了・感想を持った。
相変わらずミステリーとしては物凄い仕掛けがあるわけでもなく、推理させるものでも意表をつくものでもなく、正直あまり「優秀な」作品ではなかった。佳作、といったところか。
この人は短編やショートで一話完結シリーズモノを書いていたほうがいいのではないか?
あれだけ『配達あかずきん』が面白かったのだ。短編なのに一話一話に重みもあり面白みもあり、泣かせる話も入っていた。本屋さんの裏事情や苦労や面白みといった、私たち一般人(消費者)の知らない本屋さんの常識・日常が実感を持って描かれていて、トリビア的な面白さや発見があったからこそ『配達〜』は高い評価を得た。
確かに今回もサブキャラたちが光っていて、魅力のある「引き込み」と構成をしてはいる。
しかし肝心の主人公達の感情が薄い。焦点が定まらない。
いっそのこと、引退を考えるほど困惑している店長や過去の事件にもっと焦点を当てても良かったのではないか?回想シーンくらいいれてもいいのに、と思う。

〜内容(「BOOK」データベースより)
以前成風堂にいて、今は故里に帰り、地元の老舗書店に勤める元同僚の美保から、杏子のもとに一通の手紙が届いた。勤務先の宇都木書店、通称「まるう堂」に幽霊が出るようになり、店が存亡の危機に立たされている、ついては名探偵のアルバイト店員を連れて助けに来い、というのだ。杏子は気が進まぬながら、多絵を伴って信州の高原へと赴く。そこで待ちかまえていたのは、四半世紀ほど前に弟子の手で殺されたという老大作家の死に纏わる謎であった。〜


舞台となっている、田舎の老舗で人気がある本屋、というものがどんなものなのか、
どれほど地元に密着し愛され大切な存在なのかという描写や説明は伝わってくるし、
そのあたりはもっと地元の人間の「声」で聞かせても良かったくらい読ませる話・設定だ。
そしてその書店を愛した地元作家の27年前の殺人事件。作家とその弟子達との軋轢、若者の挫折、兄弟やライバルと醜い競争・比較が事件の引き金となり、またその悲劇の燻りがもう一度今になって現れる、という流れ・・・よくありがちといえばありがち。
あまりこった長編を書かず、大崎梢らしい書店ミステリーをもう一度書いて欲しいと、私は思う。

晩夏に捧ぐ<成風堂書店事件メモ・出張編> (ミステリ・フロンティア)
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